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光冨幾耶 mitsutomi ikuya
詩から光りを求めて

お知らせ

2021/05/03

ホームページをリニューアル中です。試験的に公開します。(プレオープン)

思い出の写真

撮影・光富由美子

昔飼っていたペットのさくら

横浜・日本丸

夜の横浜・観覧車

ある春の日・さくら

プロフィール

詩に触れていると魂に触れているような気がする

1967年2月13日山口県生まれ神奈川で育つ。
光冨郁也名義「サイレント・ブルー」(土曜美術社出版販売)
第33回横浜詩人会賞。
第5詩集「惑星」(オオカミ編集室)を2021年に発行。
日本現代詩人会、横浜詩人会のHPの運営・更新担当。
文芸誌「オオカミ」(オオカミ編集室)編集発行人。
現在、2021年1月から神奈川新聞の文化時評・現代詩を毎月第1木曜日に担当。
日本現代詩人会、日本詩人クラブ、横浜詩人会各会員。

詩作品

光冨幾耶詩集「惑星」(オオカミ編集室)、表紙画:志久浩介


 
わたくしの果てには     光冨幾耶   
(宿業と問われてもわたしにはこたえることができない
 
壊れていく
わたくしたちのその先に
光には
手がとどきそうでとどかない 
そこまで来ているというのに
 
ねむい 気持ちがわるいほどにねむい
鬼火に四方をかこまれ
ただ天の光にむかい
その果てにはなにがあるというのか
 
繭になりねむる
ねむい気持ちがわるいほどにねむい
 
遠くで棘のある
蜘蛛が音もなく集っている
しずかな光をさがす
魂が内からあおく燃えて
その先から燃えては消えていく
 
雨が燃え尽きた灰にふりそそぎ
ただひたすらあやめつづけるものたちへ
頭をかちわったもののために灯火をかかげ
腕を食いちぎった獣のために
のど笛から血をあたえ
手足をうしなった虫のために 
内臓を捧げるかのように取られ
血しぶきが足りないと 罵られる
指を一本一本
その口に差し出し
最後に 己の頭をかみ砕かれる 
その音を聴く
 
ひとつの生が終わり
また繭にもどり
幾千年のときを待つ
 
果てには
互いを食い尽すために
地上に這い出る
ひとの頭をもつ虫たちの群れ
 
焔がとびかう
ひとつの隕石が地上に落ち
わたくしというひとつの輪廻が消滅する
 
神仏の衣がそびえてみえる
金色の袖から 
手が差し出されて見える
仏の目という惑星
 
わたくしの果てには
菩薩の幻影か 
小惑星の落下か
 
(わたしに宿業かと問われても 答えるすべはもはやない
 
ねむい 気持ちがわるいほどにねむい


 
光冨幾耶詩集「惑星」収録

インフォメーション

2021/06/03

神奈川新聞 文化時評・現代詩「孤独の魂の厳しさ」

颯木あやこ、下川敬明、田村雅之、うめだけんさく、三浦志郎各氏の詩作品を紹介しました。

2021/05/13

神奈川新聞 文化時評・現代詩「どこか遠くからの視点」

野木京子、鈴木正枝、草野理恵子各氏の詩作品を紹介しました。

2021/04/01

神奈川新聞 文化時評・現代詩「具象的比喩による寓話」

佐川亜紀、渡辺みえこ、濱田美枝子各氏の詩作品を紹介しました。

2021/03/

文芸誌「オオカミ」37号発行しました

2021/03/04

神奈川新聞 文化時評・現代詩「平行する「関係」と「謎」」

坂井信夫、長田典子、村野美優、小川三郎各氏の詩作品を紹介しました。

2021/02/04

神奈川新聞 文化時評・現代詩「今に通ずる生きづらさ」

舟方一、いだ・むつつぎ、荒船健次、福田美鈴各氏の詩作品を紹介しました。

2021/01/07

神奈川新聞 文化時評・現代詩「生きるとは走ること」

うめだけんさく、坂多瑩子、金井雄二、黒羽英二各氏の作品を紹介しました。

2021/01/01

詩集「惑星」(オオカミ編集室)発行しました

11編の詩作品。
著者:光冨幾耶
表紙画:志久浩介
デザイン:光富由美子
編集発行:光冨幾耶
アマゾンにて販売中。